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 日本の大罪 を終えて

 お久しぶりです、演出の佐藤です。
今回公演、来て頂いた皆様、スタッフの皆様、役者の皆様にこの場を借りて
お礼申し上げます。本当にありがとうございました。

 今回は、忙しすぎて稽古日記が書けませんでした。
理由は、ロシアのワークショップを私が受けていたからです。
 ロシアワークショップについては一言では言えませんが、とにかく私自身が
変化した。
 私は、ついつい酒飲みに走るのですが、飲まずに勉強しよう、という気にさせられた。
いろんな事がありすぎて、本当に一言では言えない。
 ただ、私自身が本当に論理的に物事を考えるようになりつつある。
日常でも、役者への俳優トレーニングでも、もの凄く論理的に考えて、
その状況での正解を求める事ができるようになった。
 現代思想に私はもの凄く縛られていたのだなぁと、改めて感じた。

 正解は作家の意図を探り、事実と詳細を追っていけば、必ず得られる。
そして、その正解の元に、相手のアクションで行動は何十通りも出てくる。
そして、ディスカッションと分析を重ねたら、正解は当然、その時の状況でも
変化する。時代と文化と環境の元に。
 っていうのでしょうか。(かなり乱暴ですが。
 とにかくどこにも正解はないけど、新たな真実を求め、それはいつでも新たな
誤りになるという現代思想を根本においていた私の考えは、それこそ現代思想の
枠組みに縛られていたんだなと、よく理解した。
 だから、演出と俳優トレーニングに対して、迷いながら迷わなくなった。
自分自身の研究を怠っていたからこそ、答えを出そうとしなかっただけだった。
 セルゲイに会って、本当に自分の怠けっぷりを思い知った。
哲学、思想により、過去の自分に縛られないようにしていたのに、縛られないように
する思想に縛られていた。
 って言っても、これもやっぱり現代思想的な枠組みの言語だから、難しいのですが。
 新たな誤りとなる新たな真実を見つけ続ける、という言葉の意味をはき違えていたかも
しれない。改めて、そうしていこうと今、思う。

 本当にものすごいワークショップだった。そして、ワークショップをしながら、夜に
天才ホテルの演出をして、大変だったけど良かったと思った。
 メンバーも間接的ではあるけどセルゲイを感じたと思う。
皆、ものすごく変化した。オープンな稽古で、もの凄く良かったと思う。
 終演後にこう思えた作品はある意味初めてかもしれない。

 もちろん、作品としての未熟さはまだまだまだまだ。でも、楽しみな進展を
思い描ける一遍にはなったように思いました。

 皆様、これからもよろしくお願い致します。

                                         演出  智恵
by tensaihotel | 2006-09-06 04:26

天才ホテルの従業員達
by tensaihotel
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